ヨガで聞く「ヤマ」「ニヤマ」って何?日常に取り入れて心を豊かに◎
現代ではフィットネスとして親しまれるようになったヨガ。
しかしかつてのヨガは幸せになるための修行のようなものであり、ポーズや呼吸は「ヨガ」の一部の要素でしかありませんでした。
ヨガを実践する上での手順や心構えが記されているヨガの経典「ヨーガ・スートラ」によると、まず大切なのは「ヤマ」「ニヤマ」という行動や精神。
この2つが整ってこそのポーズや呼吸、強いては悟りであると記されているのです。
具体的にどのようなものなのか、それぞれ解説していきます。
ヤマ(Yamas)
「ヤマ」とは、簡潔にまとめると他人や物事に対して守るべき考え・行動のこと。
具体的には次の5つに分かれます。
アヒムサ(Ahimsa)ー非暴力
暴力を振るわない、暴力的な言葉を使わないことが大切であるという教え。
さらに優しく親切であるという意味も含まれます。
ヨガをする人で菜食主義者が多いのは「アヒムサ」に由来することが多いです。
サティヤ(Satya)ー正直
嘘をつかず、正直でいるということが大切であるという教え。
これは他人に対してだけではなく、自分の心に対しても正直であるという意味も含まれます。
アスティヤ(Asteya)ー不盗
他人やその持ち物を羨んだり、取り上げたいと思ったりしないという教え。
約束の時間を守らない=相手の時間を奪ったと考えられるため、時間を守ることも含まれます。
ブラフマチャリア(Brahmacarya)ー禁欲
自分自身の欲求をコントロールすること大切であるという教え。
一般的には独身生活の禁欲とされていますが、物欲や食欲なども含まれます。
アパリグラハ(Aparigraha)ー不貪
不要なものを蓄えたり集めたりしないという教え。
「欲しがる=足りていない」という考えであり、現状に満足することが大切であるという考えのことも指します。
ニヤマ(Niyamas)
「ニヤマ」とは、自分に対して守るべき考えや行動のこと。
具体的には次の5つを指します。
シャウチャ(Shaucha)ー清浄
自分の心も体も清潔に保つという教え。
体の外側だけでなく食事に気をつけることで内側を綺麗にしたり、部屋など身の回りを綺麗にしたりすることも含まれます。
サントーシャ(Santosha)ー知足
「足るを知る」、つまり自分が満たされていることに気付きそれに満足するという教え。
比較せず自分を見つめるという意味も含まれます。
タパス(Tapas)ー精進
自分の夢や目標に向かって努力し続けることでより幸せになるという教え。
志を保つことの大切さも意味しています。
スワディヤーヤ(Swadhyaya)ー自己探求
経典などを読んだり学んだりすることや、自分自身を理解しようとすることが大切であるという教え。
それにより精神が向上すると考えられている。
イシュワラプラニダーナ(Ishvaranidana)ー至高の存在への祈念
感謝の気持ちを常に持ち続けることが大切であるという教え。
また、自分に対して起こることを受け入れることで傲慢さがなくなるという考えも指します。
まとめ
それぞれは聞きなれない言葉かもしれませんが、内容は日常にも活かせそうなものが多いと思いませんか?
自分にも他人にも正直であり、他人を羨んだり僻んだりしない。
自分自身や身の回りを清潔に保ち、常に自分自身を磨き続ける。
現状に満足し、あらゆることに感謝する。
日々の生活の中に少しでも取り入れられたら、毎日がもっと豊かになりそうですよね。
全部一気に取り入れるのは難しいかもしれません。
ぜひ意識できそうなところから取り入れて、真のヨギー&ヨギーニを目指しましょう!